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父から受け継いだ人形師魂

松尾 吉将  Yoshimasa Matsuo 
博多人形師


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プロフィール
福岡県大野城市下大利(工房)
1998年、人形師である故・松尾文夫氏に師事入門し、博多人形師としてスタート。同年若手人形師の登竜門といわれる「与一賞」特選、翌年「与一賞」など受賞歴多数。白彫会所属
博多人形商工業協同組合理事
博多人形青年部会長など
■博多人形屋さんのヨメ便り
http://hakatadollmatsuo.com/
■Facebookページ「松尾吉将 博多人形工房」
http://facebook.com/hakatadollmatsuo

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 「人形師の仕事をするようになってから15年が経ち、日中は人形組合の用事なんかで出ることが多く、帰ってから作品作りみたいなことも増えてますね」と穏やかな口調で話す松尾さん。博多人形師として若手から中堅へとなり、博多人形組合の理事、博多人形組合青年部の会長などの役職に付いていることもあり、最近では人形師として人形を作ることばかりが仕事ではなくなってきたようだ。
 父も有名な博多人形師で、筆、粘土、絵の具が当たり前にあった環境で生まれ育った。「子供が小さいので一緒に早く寝ることも多く、早朝から起きて作業していますよ」と微笑む。人形の依頼も多くお客様に早く人形を届けたい一心で、土曜も日曜も関係なく工房に入る毎日だ。


 毎年干支人形には力を注ぐ。千両箱を抱えたねずみ小僧、牛乳を飲む牛、三日月に寝転ぶウサギなど、手のひらサイズで見た目も可愛いのでプレゼントに購入する人も多い。干支人形だが、正月を過ぎても飾れる干支人形を作っている。水晶シリーズの干支人形も種類が増えた。ブラジル産の最上級天然水晶を使用し、縁起物でしかもパワーたっぷりだ。
 英国のクリエーター集団・デザイナーズリパブリックとのコラボレーション経験もある。CGで描かれた女の子を博多人形で立体化した。表情は愛くるしい女の子だが、後ろにバットを隠し持っている。コンセプトが象徴的なアメリカで、風刺が効いた思い出に残る作品だという。
 中央区警固にあるアパレルメーカー「天空丸」とは、もう15年のお付き合いになる。元々、松尾さんが天空丸のお客さんだったが、与一賞を受賞し同店の服を着て掲載された新聞記事をたまたま社長が見たのがきっかけだった。以来、共同で生み出したナッティーラビットの干支人形や節句人形を制作。お店ではノベルティグッズとして使ったり展示・販売も行う。デニムの質感を出したナッティー人形など、アパレルメーカーらしいこだわりが随所に見える。

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 松尾さんの人形制作はとても幅広い。「大切なお客さまの結婚式の引き出物に、かわいいクマとウサギの人形もオーダーメイドで作りました」アイデアスケッチの段階から細かな打合せを重ね、原型、彩色、梱包を直接打ち合わせて作り上げた。福岡のお祭りとの関わりも深い。「放生会のおはじき、山笠などのお祭りなどにも関れるのがありがたいですね」
 博多区冷泉町にある「博多町家ふるさと館」で、制作実演も行っている。主に彩色や面相を行っているほか、松尾さんの一品作の展示もしている。
 「同年代の人形師の奥様同士で70才、80才になるまでこの業界で一緒にやりたいねと話しています。人形師に引退はないですもんね。お手本となる夫の両親を見てきたので安心です」と語るのは、人形師の夫を支える妻の美江さん。人形師としての夫の活動を広めるべく「博多人形屋さんのヨメ便り」というブログも定期的に更新している。「夫には原型や面相に力を注いでもらいたいので、できるだけフォローしたいと思っています」と話すように、事務や人形作りを手伝っている。家事も育児も手が空いている方がするのが松尾家流。夫婦二人三脚で博多人形を制作する。
 最後に「伝統的な人形の継承にも力を注いでいきたいですね」と松尾さんは力強く語った。


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